美容事業と採用事業、2つの軸で事業を展開する株式会社 SME management。
お子様を育てながら、一人で業務を進行されるアグレッシブな野底社長にインタビューすると、社長の大切な物が見えてきました。
ぜひ最後までご覧ください。
2つの事業を回すプレイヤーは自分ひとり
- 簡単にこれまでのご経歴を教えてください。
会社員を経て個人事業主として、8~9年ネイルやまつ毛エクステの出張美容をしていました。
お客様は子育て中のママや経営者様が中心。
お客様との雑談の中で「誰かいい人いない?」と採用に関するご相談をいただくことが多く、自然と「企業の採用課題」を身近に感じるようになったんですよね。
これがきっかけとなり、2024年6月に採用支援会社を設立。
現在は「美容」と「採用支援」という、一見交わらない領域を両立しています。
いずれは美容の強みを活かした「美容×採用」という、採用支援の形にしていきたいですね。
ー 独立に至った背景と、当時の心境を教えてください。
会社員時代は女性の多い職場だったこともあり、上下関係に悩むことも多く…精神的にかなりきつかったですね。顧客対応はできても、社内の人間関係が本当につらい。
だからこそ、個人でやっていくことに迷いはなくて…苦渋の決断というわけではなく、自然な流れだったと思います。
- 現在の業務の割合や働き方について教えてください。
長年続けている美容に関しては、すでにお客様がたくさんいらっしゃいます。
そのため私の時間がなかなか空かず…採用支援は美容事業の隙間時間で活動しているんです。
従業員はいないため、私一人がプレイヤーとして両軸を回している状態。
営業も完全に自力で行っているので、テレアポなんかもしているんですよ。
お客様とは相性がすべて、丁寧なコミュニケーションを意識する
ー 美容事業ではどのように集客をしているのですか?
広告は一切出していないので、基本的にはご紹介とリピーター様が中心。
新規のお客様は、昔から運営しているアメブロからの流入、ですね。
特にSEOなどを意識しているわけではないんですが、実は今でもアメブロでは検索上位に表示されていて、そこからのお問い合わせが継続してあるんです。
“子育てママ応援”というようなキーワードが、AI的に評価されたのかもしれませんね。
- お客様との関係性で意識されていることはありますか?
「丁寧に話を聞き、受け答えを大切にする」ということですね。
しっかりコミュニケーションが取れれば、私のことを気に入ってくださった方はずっと通ってくださる、そうでない方は離れていきます。
お客様とは相性がすべてですから、無理に追いかけたり、値下げしてまで関係を保とうとは思っていないんですよ。
- 2人目のお子様を出産して、働き方や意識に変化はありましたか?
実は第二子を出産した経験が、本腰を入れて採用支援に取り組むきっかけでもあります。
出産後、一時的に美容の仕事から離れたのですが、プレイヤーとしての自分には寿命があると実感。美容事業にだけ依存するのは危険だと考えるようになりました。
アイディアはすべてお客様とのコミュニケーションで生まれます
- 採用支援の営業活動で感じる課題はなんですか?
飛び込みは難しいので営業はテレアポ中心ですが、正直ハードルはとても高いです。
受付の方でシャットアウトされることも多く、そもそも社長につながるにも至難の業。
「もう決まっている」「そういうのは結構です」といった断られ方が、本当に多いんですよね。
だからこそ、経営者同士が繋がりを作れるような場に参加して、紹介に繋がる工夫もしています。
- 採用支援ではどんな提案をされていますか?
- 取引先倒産のリスクに備える【売掛金保証サービス】
- 社内に冷蔵庫を設置して安価で野菜や総菜を購入できる【オフィスで野菜】
- 福利厚生支援の【ファミサポ】
「採用できるくん」以外にも、このようなサービスを採用支援の切り口として提案しています。
ひとつのサービスから他の提案にもつながるよう、複数の商材を組み合わせるように設計しているんですよ。
-「売掛金保証」についてもう少し詳しく教えてください。
売上が上がっても、取引先が倒産すると売掛金が回収できないリスクがありますよね。
そのリスクに備えて、一定の掛け金で売掛金を保証するサービスです。
採用の目的が「売上を上げること」であるなら、その後の経営リスクにも対応できることも大切だと、このサービスを提案することにしました。
-「オフィスで野菜」とはどんなサービスですか?
社内に専用冷蔵庫を設置して、野菜や総菜を100~200円程度で提供するサービスです。
外食やコンビニの利用が多い中で、健康的で経済的な選択肢になると思いませんか?
物価の高騰でお昼代も上がっていますし、近くに飲食店がない会社もある。
従業員の満足度も上がりますし、採用面でも強みになると思います。
- サービスのアイデアはどのように生まれるんですか?
ほとんどがお客様との雑談から生まれます。
実際、出張美容も「こんなサービスがあったらいいよね」という話が始まり。採用支援や福利厚生の提案もすべて、会話の中からヒントを得たものです。
常にアンテナを張って、人とのやり取りの中でニーズをキャッチしています。
人間関係を大切にし、相談したいと思われる人に
ー ご自身が考える「働きやすい職場」とはどのようなものでしょうか?
やはり「人間関係」が一番ですね!
制度や福利厚生はもちろん大事。でも結局は人間関係が良好な会社が強い、と実感しています。
だからこそクリーンな関係性を大切にする企業にアプローチしたいですし、そういった企業文化を言葉や事例で外部にも伝えていきたいです。
ー 今後チャレンジしたいことはありますか?
今は商材や提案など「いろいろなタネ」を仕込んでいる段階。まずはそれを、きちんと育てていきたいです。
そしてそれぞれの提案を必要としてくれる企業と出会い成果を出すことで、自然と次のビジョンが見えてくるのではないかと思っています。
ー 経営者に自分をアピールするとしたら、どんな点を伝えたいですか?
私は採用の専門家ではありませんし、独自の商材を持っているわけでもありません。
それでも「この人に話してみたい」「相談して良かった!」と思われる存在でありたいと思っています。
私の武器は「人柄」や「話しやすさ」。
それを信じて、関係性を築いていきたいですね。
最後に
今回は株式会社 SME managementの野底社長にお話を伺いました。
インタビュー中に感じる社長の内面から発せられる魅力。
これは社長自身も武器とされている「人柄と話しやすさ」そのものなのだと感じました。
興味を持たれた方は、ぜひ株式会社SME managementの会社ホームページをご覧ください!